データ分析

データを活用して失敗するなら早々に事業撤退をすべきたった一つの理由

データ活用とサイゼリヤ

極端に聞こえるかもしれませんが、データを活用して失敗することはまずないというのが私の持論です。どんな商品であっても、データに基づいて売り方を工夫すれば、ある程度は必ず売れます。

その好例がファミレスチェーンのサイゼリヤです。サイゼリヤの商品(料理)は基本的に無難で、子どもからお年寄りまで幅広く好まれるように作られています。ただし、一流のイタリアンレストランの料理が100だとすると、サイゼリヤは失礼ながら10にも満たないレベルになるでしょう。

出典:サイゼリヤ

にもかかわらずサイゼリヤが好調なのは、過去のデータを入念に分析し、いつ、どんな商品を、どれくらいの価格帯で投入するかを決めているからです。商品がいいからではなく、データの活用に長けているから売れているのです。

客は商品の良し悪しではなく「イメージ」で買う

その商品が本当にいいものなのか、本当においしいのか、本当に便利なのか、本当にクオリティが高いのかは、買った後にしかわかりません。消費者は「いいものだから買う」のではなく、「何となくよさそうだから」とイメージで買うのです。

そのイメージを決定するのが、本サイトのテーマである「売り方」です。売り方にもいろいろあって、「こうすれば売れるだろう」と人間の感性に頼った売り方もありますが、本サイトがおすすめするのは言うまでもなく、データに基づいた売り方です。データを駆使して商品を伝えることができれば、たとえ残念な商品でも必ず売れます。少なくとも、最初の1個を買ってもらうところまでは必ず到達できます。

ただし、リピーターがつくかどうかは別問題です。データのおかげで新規客はつくものの、なかなかリピーターが伸びないという場合は、商品そのものに原因がある可能性が高いので、これまたデータ(ユーザの声など)を参考に商品の欠点を洗いだし、改善していく必要があるでしょう。

なお私の経験上、データを活用して失敗したという話は聞いたことがありません。データの取り方や見方が間違っていなければ、多かれ少なかれ売上は確実に上がります。少なくとも、行き当たりばったりで考えた施策に負けるなんていうことは考えられません。

だから、もしデータを活用したせいでかえって売上が落ちるようなことがあれば、それはデータの使い方が間違っているか、その商売が(私が見聞きしたことがないくらい)どうしようもなく落ち目であるか、そのどちらかだと思います。そんな商売は、私ならすぐに見切りをつけてしまいます。